出張先で見たテレビ番組でなかなか面白いことを言う人がいたので、思わずその場で携帯から著書を買った。
内容ですが、世間では(盲目的に)良いと信じられている「自由貿易」が、実はさまざまなリスクやデメリットを孕んでいると。すなわち、自由貿易によって低価格な財やサービスが輸入されることで国内の賃金が低く抑えられ、金融恐慌を招いているのだと。従って特定の条件下(とりわけ不況時)では、一定の保護主義政策をとることによって経済が大きく改善するはずだということを理論的に説明しています。
自由貿易によって国内労働者の賃金が低く抑えられてしまうという指摘は、ノーベル経済学賞のクルーグマンも同様の論を展開しているようですね。しかし彼は、「それでも私を保護主義者と思わないでほしい」と繰り返しています。
また中野氏は、かつて保護主義の台頭によって世界が大戦に突入したとされている説さえ、ただの幻想にすぎないことを説いています。
なかなか鋭い切り口だなと思いました。世間をにぎわせているTPP問題に関しても、一つの答えが見つかるかもしれません。
文章はとても読みやすいですよ。難解な専門用語なども出てきませんし。
著書の説に対する賛否はともかく、私はとても面白く読むことができました。

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