またまた以前の話で申し訳ないが、7月末にとある産業廃棄物処理の企業さんにお邪魔した。お会いしたのは、広島にある株式会社カンサイの川本社長。この会社すごいです!
川本社長は大変な勉強家のようで、法律や経営、化学分野にわたるまで、広範な知識を有した方だった。とてもクレバーな方でした。カンサイの本業は産業廃棄物処理業。廃棄物を収集して肥料化し販売するのがメインだ。今の社長が2代目で、どんどんと業容を拡大している。
「このままでは、中小は飲み込まれる」
経営規模を拡大し、一見すると順風のようだが、川本社長の見解は異なる。産廃業と言うのは法で保護されている反面、法が変われば経営環境が大きく左右される側面を持つ。ある意味では、役所に急所を握られているビジネスと言っていい。
今後、今よりももっと行政に金がなくなり、コンプライアンスなどの問題が大きくクローズアップされるとどうなるか。
「『安くて安全なところに委託したい』と役所が思うようになるのは当然の流れ。そうなれば一気に大手に仕事が流れるだろう。彼らは信頼もあるし、大量に処理することで経営効率がいいから安くできる。」と、川本社長は語る。
では、その時どうするのか?
バイオマス研究施設+体験農場(きなり村)の建設

カンサイでは自社で生産する肥料の利用先として、アーティチョーク(朝鮮アザミ)というハーブを、数ヘクタールの農地を買い取って栽培し始めた。アーティチョークは欧米では広く食用され非常にポピュラーな花だが、日本では観賞用にわずかに栽培されているにすぎない。この花を収穫して、イタリアンレストランを中心に高級レストランなどに直販している。アーティチョークは花びらを食用にできるほか、葉は煎じてハーブティーに、茎も粉砕して食用や薬用にできる。ティーにすると少し苦みがあるが、爽やかな風味で大変に美味しい。

ちなみにカンサイでは、そうしたお茶などのほか、アーティチョーク入りのキャンディーやアイスなど、さまざまな食品の開発も行っている。そのための研究施設まで建設した。かなり本格的な施設で、多数の分析器も揃っており、保管棚にはアーティチョークのリキュールなど開発中の商品も見られた。

そのほかにも、ミツバチを飼ってアーティチョークのハチミツを生産したり(お土産にもらいました。会社でアイスティーにしていただきましたけど本当に美味しかった)、比内鶏にアーティチョークとカキ殻を与えてハーブチキンを飼育したり、互いがリンクするように農場経営の幅を広げている。
比内鶏(上)とミツバチの飼育箱(下)

ところで、なぜアーティチョークに注目したかと言うと「地域の農家とバッティングする作物は栽培したくなかったから。自分が儲けて、地元農家をダメにするようなことは考えてない。」とのことだった。結果、高付加価値の作物に着目し、商品化に成功している。
実はこの会社には、まだまだ秘密があるのだが、それは次回に・・・

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