当社が過去に手がけた案件の話でも少し・・・
ある汚泥処理施設で「肥料の乾燥」設備を設けました。
イニシャルコストを抑えるため、床面の配管から温風を供給する単純な構造を採用しました。

通常、この手の施設を作るときには「堆肥設計マニュアル」という設計書がよく用いられます。この案件でも同様でした。ただ、このマニュアルには「床から温風を供給して肥料を乾燥する乾燥槽」として燃料量などの試算方法も記されているものの、割とあいまいな書き方なので、発行元に確認すると「実施事例は確認されていない」とのこと。
仕方がないので当社で一から試算することにしました。なお、マニュアルでは化石燃料を使うパターンが紹介されていますが、この案件では諸事情から電気温風器を採用しました。
↑このように、単純に肥料を堆積させて床から温風供給した。
<温風器の選定>
汚泥肥料1t、含水率60%とします。これを40%に乾燥したい場合の計算式。温風器により24時間で乾燥するとします。
対象乾物量 :400 kg
対象水分量 :600 kg
蒸発水分量 :333 kg
堆肥の比熱 :0.8 kJ/kg℃
水の比熱 :4.217 kJ/kg℃
水の気化熱 :2,257kJ/kg
上昇温度 :60℃(処理物の上昇温度)
A乾物(kW)=重量(kg)×比熱(kJ/kg℃)×上昇温度÷加熱時間(s)
=400×0.8×60÷(60×60×24)
≒0.22kW
B水分(kW)=重量(kg)×比熱(kJ/kg℃)×上昇温度÷加熱時間(s)
=600×4.217×60÷(60×60×24)
=1.76kW
C蒸発(kW)=重量(kg)×気化熱(kJ/kg)÷加熱時間
=333×2,257÷(60×60×24)
≒8.70kW
∴
必要電力(kW)=(A+B+C)×120%
=(0.22+1.76+8.70)×120%
≒12.82kW
ただ温風器の選定は基本的にこれでよいのですが(本当はもう少し余裕があってっも良いくらいでしたけど)、実施に当たってはちょっとしたノウハウが必要でした。
それはまた後ほど。
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コメント(2)
松尾様
ご質問いただきありがとうございます。
120%は安全率となります。よろしくお願いいたします。
汚泥肥料の乾燥に関わり必要電力の計算式で120%としてあるのはなぜですか?
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